愛媛で子どもが病院にかかるとき、保険診療の自己負担分は住んでいる市が助成します。松山市・今治市・新居浜市・西条市・四国中央市・宇和島市の6市は、2026年10月時点でどこも0歳から18歳になった年度の3月31日までが対象で、県内の医療機関なら受給資格証を見せると窓口での支払いがいりません。
違いが出るのは、受給資格証が使えない場面と、立て替えた分を払い戻してもらう期限です。今治市は小学生以上の休日・夜間の外来でいったん支払いが必要で、西条市は2026年10月から市内の時間外受診でも使えるようになりました。払い戻しの期限は、西条市が6か月、松山市・今治市・宇和島市が2年です。6市の手続きと問い合わせ先を順にまとめました。
6市の子ども医療費助成の違い
6市とも対象は18歳になった年度の3月31日までで、県外の医療機関では受給資格証が使えず、立て替えたあと市に払い戻しを申請します。表は、市ごとに違う点だけを並べました。

| 市 | 窓口で使えない場面 | 払い戻し | 担当課 |
|---|---|---|---|
| 松山市 | 県外の受診 | 支払った翌月から2年以内 | 子育て支援課 |
| 今治市 | 県外、小学生以上の休日・夜間の外来 | 診療日から2年以内 | 保険年金課 |
| 新居浜市 | 県外の受診 | 毎月締め、翌月10日前後に振込 | こども未来課 |
| 西条市 | 県外の受診 | 診療月の翌月から6か月以内 | 国保医療課 |
| 四国中央市 | 県外の受診 | 窓口か郵送で請求 | 国保医療課 |
| 宇和島市 | 県外の受診 | 受診の翌月1日から2年以内 | こども家庭課 |
この記事で比べたのは県内の6市です。ほかの市町に住んでいる場合は、その市町の担当課で対象と手続きを確かめてください。
6市に共通する仕組み
子どもが生まれたときや転入したときは、市の担当課で受給資格証の交付を申請しないと、窓口で助成を受けられません。申請には、子どもの健康保険の資格が分かる書類(資格確認書や「資格情報のお知らせ」など)を持っていきます。松山市は、勤め先などで子どもの健康保険の加入手続きを済ませてから申請するよう案内しています。
助成の対象は、保険診療の入院・通院の自己負担分です。松山市・新居浜市・西条市・四国中央市・宇和島市は、入院中の食事代と、差額ベッド代・予防接種・診断書などの文書料といった保険が使えない費用を、助成の対象外としています。紹介状なしで大きな病院にかかったときの特別な初診料(選定療養費)も対象外だと、新居浜市と宇和島市が案内しています。
保育所・幼稚園・学校の管理下(登下校中や部活動を含む)でけがをしたときは、日本スポーツ振興センターの災害共済給付が先に使われます。受給資格証は出さずに自己負担分を払い、園や学校を通じて給付を申請します。給付の対象にならなかったときは市に払い戻しを申請できると、松山市・今治市・西条市・宇和島市が案内しています。
ひとり親家庭医療費や重度心身障害者医療費の助成を受けている子は、原則としてそちらの受給者証を使います。年齢や入院・通院による細かな扱いは市で違うので、両方に当てはまる場合は担当課に確かめてください。
市ごとの対象と手続き
申請先は松山市が子育て支援課・市民課・支所、今治市が保険年金課・支所と、市によって担当の課が違います。郵送や電子申請ができるかも市で分かれます。
松山市:郵送・電子申請でも受給資格証を申請できる
松山市は、2023年12月1日から対象を18歳になった年度の3月31日までに広げました。市に住民登録があり、健康保険に入っている0歳からの子どもが対象で、受け取るのは保護者です。受給資格証はうすむらさき色です。
申請は、市役所別館2階の子育て支援課、本館1階の市民課、各支所の窓口のほか、郵送と電子申請でもできます。窓口に行く人の本人確認書類と、子どもの健康保険の資格が分かる書類を用意します。書類がなくてもマイナンバーの情報連携で市が確認できますが、時間がかかるので、急ぐときは持参するよう市は案内しています。
県外で受診して立て替えた分は、子育て支援課・市民課・支所の窓口か電子申請で払い戻しを申請し、申請した翌月の末に振り込まれます。期限は支払った翌月から2年以内で、たとえば2024年10月8日の受診分は2026年10月31日が期限です。領収書は医療機関が発行したものが必要で、コンビニ払いやクレジットカードの控えでは払い戻されません。
松山市は2024年12月2日から、マイナンバーカードを受給資格証の代わりに使える仕組み(PMH)を始めています。対応している医療機関・薬局ならカード1枚で受診できますが、念のため紙の受給資格証も持っていくよう市は呼びかけています。子ども医療費助成(松山市)・子ども医療費助成制度を拡大しました(松山市)・マイナンバーカードを医療費助成の受給者証として利用できる環境が整いました(松山市)
問い合わせ:子育て支援課 医療助成担当 089-948-6888(松山市二番町四丁目7-2 別館2階)
今治市:小学生以上は休日・夜間の外来で立て替え
今治市の対象は、市に住民登録がある0歳から18歳に到達する年度末までの子どもです。小学校に入る前の子は、県内の医療機関であれば時間帯を問わず、受給資格証とマイナ保険証(または資格確認書)を見せると窓口負担がありません。
小学生から18歳の年度末までの子は、通常の診療時間なら同じように窓口負担がありませんが、休日・夜間に歯科以外の外来にかかったときは受給資格証が使えません。保険診療の自己負担分をいったん払い、あとで市に申請すると約2か月後に保護者の口座に振り込まれます(自己負担が21,000円を超えると4か月前後かかることがあります)。休日・夜間の入院と歯科は、小学生以上でも受給資格証が使えます。
払い戻しは、市役所本館1階の保険年金課 医療給付係か各支所の住民サービス課の窓口で、診療日から2年以内に申請します。小中高校生世代の休日・夜間の受診分だけは、「今治てのひら市役所」のオンライン申請も使えます。受給資格証の交付は、子どもの健康保険の資格が分かる書類を持って同じ窓口で申請し、申請書をダウンロードして郵送することもできます。こどもの医療費助成(今治市 いまこそimabari)
問い合わせ:保険年金課 0898-36-1520(今治市別宮町1丁目4番地1 本庁本館1階)
新居浜市:働いている・結婚している18歳までも対象
新居浜市は、2021年10月の診療分から対象を18歳到達後の最初の3月31日までに広げました。学生でなくても、働いている人や結婚している人も年齢が当てはまれば対象です。条件は、保護者と子どもの両方が新居浜市に住民票を置き、健康保険に入っていることです。子どもだけが新居浜市に住んでいる場合は対象外です。
受給資格証は、出生や転入のときに子どもの保険が分かるものを持って、市役所1階のこども未来課(16番窓口)で受け取ります。県外で受診したときは、領収書(または市役所にある請求書に医療機関の証明を受けたもの)、受給資格証、保険が分かるものなどを持ってこども未来課に請求すると、毎月の締め日までの分が翌月10日前後に振り込まれます。児童手当と同じ口座に振り込むなら通帳はいりません。子ども医療費の助成について(新居浜市)
問い合わせ:こども未来課 0897-65-1242(新居浜市一宮町一丁目5番1号)
西条市:2026年10月から市内の時間外受診でも使える
西条市は、2024年4月の診療分から対象を18歳になった日以後の最初の3月末日までに広げました。市に住民登録があり、国民健康保険や社会保険などに入っている子どもが対象です。
2026年度は、小学生以上の時間外の受診の扱いが変わりました。2026年4月1日の受診分からは西条市休日夜間急患センターで、10月1日の受診分からは夜間・休日などに西条市内の医療機関にかかったときも、小学生以上が受給資格証を使えます。それより前に窓口で払った分は、市役所で払い戻しを申請します。
払い戻しの期限は、診療を受けた月の翌月から6か月以内で、支払った月ではなく診療月から数えます。県外での受診、受給資格証を出さずに県内で受診したとき、他の市町の急患センターで支払いを求められたときなどが払い戻しの対象です。受給資格証の申請には、子どもの医療保険が分かるもの、保護者の印鑑(スタンプ印は不可)、保護者と子どものマイナンバーが確かめられるものを持っていきます。こどもに対する医療費助成(西条市)
問い合わせ:国保医療課 福祉医療費助成係 0897-52-1367(西条市明屋敷164番地 新館1階)
四国中央市:進学で市外に出た子も対象になる
四国中央市の対象は、0歳から18歳に到達した最初の3月31日までの子で、就労・婚姻など暮らしの状況は問いません。保護者が市内に住んでいれば、進学や病気療養で転出した子も対象になります。
受給資格証は年齢で色が分かれ、3歳になった月の下旬と6歳の年度末までに、次の受給資格証が手続きなしで郵送されます。医療費助成のオンライン資格確認に対応した医療機関では、受給資格証を見せなくてもマイナ保険証だけで受け付けられます。
県外で払った医療費は、保険の点数が書かれた領収書の原本、口座の分かるもの、受給資格証を持って、国保医療課・市民窓口センター・各窓口センターで請求します。郵送での請求もできます。こども医療費助成制度(四国中央市)
問い合わせ:国保医療課 福祉医療係 0896-28-6017(四国中央市三島宮川4丁目6番55号)
宇和島市:吉田・三間・津島の支所でも申請できる
宇和島市は、2024年4月の診療分から対象を18歳に達した日以後の最初の3月31日までに広げました。市に住民登録があり、健康保険に入っている子どもが対象です。保護者か子どもの住民登録が市外で、ほかの市区町村で助成を受けられない場合も、対象になる可能性があるので相談するよう市は案内しています。
申請は市役所1階のこども家庭課(24番窓口)か、吉田・三間・津島の各支所です。県外で受診したときの払い戻しは、1か月分をまとめた領収書、口座の分かるもの、受給資格証などを持って市の窓口で申請し、期限は受診した月の翌月1日から2年以内です。
医師の指示で作った治療用のメガネや装具は、先に加入している健康保険に療養費を申請し、支給が決まってから残りの2〜3割を市に申請します。治療用メガネは9歳未満で斜視・弱視などの診断を受けている子が対象で、助成額には上限があります。宇和島市子ども医療費助成制度(宇和島市)
問い合わせ:こども家庭課 子育て給付係 0895-24-1111(内線2140)
愛媛で選ぶときの事情
受給資格証がそのまま使えるのは愛媛県内の医療機関だけなので、帰省先や旅行先など県外で受診したときは、領収書を取っておき、住んでいる市に払い戻しを申請します。ほかにも、愛媛で暮らす家庭が知っておきたいことがあります。
- 休日・夜間の外来の扱いは市で違います。今治市は小学生以上の休日・夜間の外来(歯科以外)で立て替えが必要で、西条市は2026年10月から市内の医療機関の時間外受診でも受給資格証が使えるようになりました。
- 進学などで子どもだけが住民票を市外に移したときの扱いも市で違います。四国中央市は保護者が市内に住んでいれば対象とし、新居浜市は申請で対象になる場合があるとしています。松山市・今治市・西条市・宇和島市は、担当課に相談するよう案内しています。反対に新居浜市では、子どもだけが新居浜市に住民票を置いている場合は対象外です。
- 子ども(おおむね15歳未満)の夜間・休日の急な体調不良で迷ったときは、愛媛県の子ども医療電話相談「#8000」が使えます。平日は18時から翌朝8時、土曜は13時から翌朝8時、日曜・祝日は8時から翌朝8時までで、ダイヤル回線やIP電話からは089-913-2777にかけます。救急車を呼ぶか迷ったときの「えひめ救急電話相談 #7119」は24時間対応です(ダイヤル回線などからは089-909-9935)。
- 夜間・休日に救急外来を受診すると、緊急性が低い場合に時間外の選定療養費がかかることがあり、子ども医療費の助成では払い戻されないと新居浜市は案内しています。
- 払い戻しの期限は、西条市の6か月から、松山市・今治市・宇和島市の2年まで幅があります。数え始めも「支払った翌月」「診療日」「受診の翌月1日」「診療月の翌月」と市で違うので、領収書は早めに申請してください。
よくある質問
高校を卒業して働いている18歳も対象ですか?
新居浜市と四国中央市は、学生に限らず、働いている人や結婚している人も18歳の年度末までは対象だと案内しています。ほかの市でも、対象の条件は年齢と住民登録・健康保険の加入です。自分の家庭が当てはまるかは、住んでいる市の担当課に問い合わせてください。
学校でけがをして受診したときは、受給資格証を使えますか?
使いません。学校や園の管理下のけがは日本スポーツ振興センターの災害共済給付が優先されるので、窓口で自己負担分を払い、学校や園を通じて給付を申請します。給付の対象にならなかったときは、市に払い戻しを申請できます。
入院したときの食事代は助成されますか?
松山市・新居浜市・西条市・四国中央市・宇和島市は、入院中の食事代を助成の対象外としていて、自己負担です。差額ベッド代など保険が使えない費用も同じです。今治市に住んでいる場合は、保険年金課に確かめてください。
個別の受診が助成や払い戻しの対象になるか、必要な書類がそろっているかは、住んでいる市の担当課(上の各市の問い合わせ先)に確かめてください。
公式情報確認:2026年10月4日(日本時間)。料金・営業時間は変更されることがあります。
