東京で子どもを育てる家庭が受け取れるお金と医療費の助成は、国・都・区の3段に分かれています。都の「018サポート」は0〜18歳の子1人に月5,000円(年6万円)で所得制限がなく、国の児童手当とは別に申請します。医療費は、都の基準では小学生から通院1回200円までの負担がありますが、この記事で比べた千代田区・港区・世田谷区・江戸川区は、高校生世代まで保険診療の窓口負担がありません。
区ごとの独自の給付も違います。千代田区は中高生世代に月15,000円、江戸川区は0歳児に月13,000円、港区は出産費用を最大31万円助成し、世田谷区は産前・産後のサービスに使える1万円分の利用券を配っています。制度・申請先・期限を順にまとめました。
東京の子育て給付と医療費助成の一覧
018サポートは都の専用サイト、児童手当と医療証は住んでいる区、区独自の給付はその区と、申請先が3つに分かれます。転入や出産のあとは、それぞれに手続きがいります。

| 制度 | 対象 | 金額・内容 | 申請先 |
|---|---|---|---|
| 018サポート | 0〜18歳(高校生世代まで) | 月5,000円(年6万円) | 都(専用サイト) |
| 子育て応援+ | 0〜14歳 | 1人11,000円(1回) | 申請不要 |
| 児童手当 | 0〜18歳(高校生世代まで) | 月10,000〜30,000円 | 区(公務員は勤務先) |
| 子ども医療費 | 0〜18歳(高校生世代まで) | 保険診療の自己負担分 | 区(医療証) |
018サポート:1人月5,000円、所得制限なし
018サポートは、都内に住む0歳から18歳に達する日以後の最初の3月31日までの子に、1人月5,000円(年6万円)を支給する都の給付で、所得制限はありません。住所は各月1日の時点で確かめ、都内に住んでいた月数に応じて支給額が決まります。
2026年度(令和8年度)は1年分を3回に分けて振り込みます。2026年8月に4〜7月分、12月に8〜11月分、2027年4月に12〜3月分です。2026年11月1日までに申請すると12月の支給から、2027年3月1日までに申請すると2027年4月の支給から受け取りが始まります。
すでに申請して受け取っている子は、原則として改めての手続きはいりません。新しく生まれた子は、その子の分だけ申請します。2025年度(令和7年度)分を申請していない場合も今から申請でき、さかのぼって支給されます。令和7年度分の最終期限は2027年3月1日です。
申請はオンラインが基本です。親子ともマイナンバーカードを持ち、親子が都内の同じ世帯に住んでいて、どちらかが公金受取口座を登録していれば、カードをスマートフォンにかざす方法で申請できます。それ以外は専用サイトでマイページを作り、本人確認書類・口座・親子関係の分かる書類を撮影してアップロードします。インターネットが使えないときは、コールセンター(0120-056-018、9時〜19時、12月29日〜1月3日を除く)に申請書類を請求できます。
018サポート(東京都)・018サポート よくあるご質問(東京都)
子育て応援+(プラス):0〜14歳に1人11,000円
都は018サポートとは別に「子育て応援+(プラス)」として、2026年2月2日〜2027年4月1日の間に0〜14歳の都民に1人11,000円を1回支給しています。期間中に15歳になる子は対象外です。申請はいらず、018サポートに申請済みの子に自動で支払われます。2026年3月16日以降に018サポートを申請した子は、018サポートの初回の支給日に同時に振り込まれます。子育て応援+(プラス)について(東京都)
児童手当:高校生世代まで、偶数月に2か月分
国の児童手当は、3歳未満が月15,000円、3歳から高校生世代までが月10,000円、第3子以降は月30,000円です。2月・4月・6月・8月・10月・12月の偶数月に、前月までの2か月分が振り込まれます。
申請先は住んでいる区の窓口で、公務員は勤務先に申請します。支給は原則として申請した月の翌月分からで、出生や転入の翌日から15日以内に申請する決まりです。異動日が月末に近く申請が翌月になっても、15日以内なら申請した月の分から受け取れます。申請が遅れると、遅れた月の分は原則受け取れません。018サポートとは申請先も振込日も別なので、両方の手続きがいります。児童手当制度のご案内(こども家庭庁)
子ども医療費:都の基準は小学生から通院1回200円まで
東京都の子どもの医療費助成は、就学前の「マル乳」、小中学生の「マル子」、高校生世代の「マル青」の3つで、どれも区市町村の窓口で医療証を申請して使います。健康保険に入っていることが条件で、生活保護を受けている子や施設に入所している子は対象外です。
都の基準では、マル乳は保険診療の自己負担分を助成します。マル子とマル青は、通院が1回200円まで(調剤と訪問看護は無料)、入院は食事代の標準負担額が自己負担です。ただし都は、区市町村によって窓口負担のない自治体もあると案内しています。この記事で比べた4区は、高校生世代まで保険診療の窓口負担がありません。
医療証は毎年10月1日に切り替わります。2026年度の医療証は薄い緑色で、有効期間は2026年10月1日〜2027年9月30日です(6歳・15歳・18歳の子は2027年3月31日まで)。受診のときは、マイナ保険証(または資格確認書)と医療証を一緒に見せます。
義務教育就学児医療費の助成(マル子)(東京都福祉局)・高校生等医療費の助成(マル青)(東京都福祉局)・医療証の更新のお知らせ(東京都福祉局)
4区の医療費と独自の給付を比べる
4区とも高校生世代まで保険診療の窓口負担はなく、違いは医療証の申請期限と区独自の給付です。出生や転入のあと、港区は15日以内、ほかの3区は3か月以内に医療証を申請すると、出生日・転入日から助成の対象になります。
| 区 | 医療費の窓口負担 | 医療証の申請 | 区独自の給付 |
|---|---|---|---|
| 千代田区 | 18歳の年度末まで負担なし | 3か月以内 | 中高生世代に月15,000円 |
| 港区 | 18歳の年度末まで負担なし | 15日以内 | 出産費用を最大31万円 |
| 世田谷区 | 18歳の年度末まで負担なし | 3か月以内 | 1万円分の子育て利用券 |
| 江戸川区 | 18歳の年度末まで負担なし | 3か月以内 | 0歳児に月13,000円 |
千代田区:中高生世代応援手当は月15,000円
千代田区の「こども・高校生等医療費助成」は、18歳に達した日以降最初の3月31日までの子が対象です。都内の医療機関で医療証とマイナ保険証などを見せると、保険診療の窓口負担を払わずに受診できます。入院時の食事代は、2025年4月1日以降の診療分から現金助成の対象です。出生・転入の翌日から3か月以内に、子育て推進課手当・医療係か出張所へ申請します(郵送も可)。こども・高校生等医療費助成制度(千代田区)
区独自の「中高生世代応援手当」は、12歳に達した日後の最初の4月1日から18歳に達した日以後の最初の3月31日までの子1人に月15,000円です。2月・6月・10月の25日に前月までの分が振り込まれます。支給は原則として申請の翌月分からで、転入の場合は転出予定日の翌日から15日以内に申請すると、転出予定日の翌月分から受け取れます。手当は雑所得で、課税の対象です。中高生世代応援手当(千代田区)
問い合わせ:子育て推進課手当・医療係 03-5211-4230(区役所2階、千代田区九段南1-2-1)
港区:出産費用を最大31万円助成
港区の子ども医療費助成は、18歳に達する日以後の最初の3月31日までの子の自己負担分を助成します。保護者と子が港区に住民登録をしていることが条件です。出生・転入日から15日以内に申請すると、出生・転入日から資格が生まれます。申請は総合支所区民課保健福祉係の窓口、子ども給付係への郵送、マイナポータルの電子申請のどれかです。子ども医療費助成(港区)
区独自の「出産費用の助成」は、分娩費・入院費などについて、上限81万円(双子は129万円、三つ子は177万円)と実費の低いほうから、出産育児一時金などを引いた額を助成します。1人の出産で最大31万円です。出産日以前から区内に住み、申請日まで1年以上続けて住んでいること、母が日本の公的な健康保険に入っていることなどが条件で、出産日から1年以内に申請します。出産費用の助成(港区)
問い合わせ:子ども若者支援課子ども給付係 03-3578-2433(内線2430〜2433)
世田谷区:ネウボラ面接で1万円分の利用券
世田谷区の「子ども等医療費助成制度」は、0歳から18歳に達した日以後最初の3月31日までの子の、保険診療の自己負担分と入院時の食事の自己負担分を助成します。資格は申請月の初日から始まり、出生・転入の場合は3か月以内に申請すると出生日・転入日からです。申請は子ども家庭課か総合支所の子ども家庭支援課の窓口、郵送、マイナポータルの電子申請でできます。2026年度の新しい医療証は9月14日に発送されています。子ども等医療費助成制度(世田谷区)
「せたがや子育て利用券」は、妊娠期面接・産後面接(ネウボラ面接)を受けた妊婦と2歳までの子がいる家庭に、子1人につき額面1万円分(500円券14枚・100円券30枚)を配るものです。産後ケア、一時預かり、ベビーシッター、産前・産後のタクシーなど、区が承認したサービスに使え、おむつやミルクなどの物の購入には使えません。使用期限は子が2歳になる誕生日までです。せたがや子育て利用券(世田谷区)
問い合わせ:医療費は子ども家庭課 子ども医療・手当 03-5432-2309、利用券は世田谷保健所 健康推進課 03-5432-2446
江戸川区:0歳児に月13,000円の乳児養育手当
江戸川区の子ども医療費助成は、高校3年生相当の年齢(18歳到達後の最初の3月31日)までの子の保険診療の自己負担分を助成し、保護者の所得制限はありません。入院時の食事代も対象で、医療証では払えないため、いったん払ってから払い戻しを申請します。出生・転入などから3か月以内に申請すると、その日から助成の対象です。窓口(区役所児童家庭課か各事務所の保険年金係)なら医療証をその場で受け取れ、電子申請・郵送は1週間ほどで届きます。子ども医療費助成制度(江戸川区)
区独自の「乳児養育手当」は、0歳児を育てる家庭に月13,000円を、出生月(転入は転入届の月)から最大12回、毎月10日に振り込みます。乳児と保護者がともに区に住んでいることなどが条件で、申請期限は子が1歳になる誕生日の前日です。手当は雑所得に分類されます。乳児養育手当(ゼロ歳児)(江戸川区)
問い合わせ:乳児養育手当は児童家庭課手当助成係 03-5662-0082、医療証は児童家庭課医療費助成係(区役所代表 03-3652-1151)
東京で選ぶときの事情
東京の医療証は都内の医療機関でしか窓口で使えないので、帰省先などで受診したときは、いったん払ってから区に払い戻しを申請します。ほかにも、東京ならではの決まりがあります。
- 子が東京都外の「国民」健康保険(国保組合を含む)に入っていると、都内の医療機関でも医療証が使えず、払い戻しの手続きになります(千代田区・港区・江戸川区が案内)。
- 給付の窓口が都と区で分かれます。018サポートは都の専用サイトとコールセンター、児童手当と医療証は区役所、区独自の手当はその区です。どれか1つの申請で、ほかが自動で始まるわけではありません。
- 医療証の申請期限は区で違います。港区は出生・転入から15日以内、千代田区・世田谷区・江戸川区は3か月以内で、過ぎると助成の始まりが申請した月からになります。
- 税の扱いも違います。018サポートは子の1年間の所得がこの給付金だけなら課税されませんが、千代田区の中高生世代応援手当と江戸川区の乳児養育手当は雑所得で、所得によっては申告がいります。
- 区独自の給付には居住の条件があります。港区の出産費用助成は、申請日まで1年以上区内に住んでいることが条件です。
よくある質問
018サポートを去年申請していませんでした。今からでも受け取れますか?
受け取れます。2025年度(令和7年度)分を受け取っていない場合は、今から申請すると2026年度分の最初の支給の月に、令和7年度分もさかのぼって支給されます。令和7年度分の最終期限は2027年3月1日です。018サポート よくあるご質問
子どもが生まれたら、018サポートの申請はやり直しですか?
やり直しはいりません。新しく生まれた子の分だけ申請します。すでに受け取っている子の分は、改めて申請しなくてよいと都は案内しています。
都外の病院にかかったときの医療費は?
医療証は都外の医療機関では使えないため、窓口で保険診療の自己負担分を払い、領収書を持って住んでいる区に払い戻しを申請します。手続きの持ち物は区ごとに違うので、各区の医療費助成のページで確かめてください。
個別の家庭で受け取れるかどうか、金額がいくらになるかは、018サポートはコールセンター、児童手当・医療証・区の手当は住んでいる区の担当窓口に問い合わせてください。
公式情報確認:2026年10月4日(日本時間)。料金・営業時間は変更されることがあります。
