2026年10月17日(土)・18日(日)、福岡県桂川町の特別史跡・王塚古墳で、石室の壁画を見学できる特別公開があります。受付時間は9時30分〜16時、見学は無料で予約は要りません。町のお知らせは、この壁画を「日本一派手な壁画」と紹介しています。
受付は9時30分〜16時、無料・予約なし。見学証をもらってガラス越しに見る
公開は現地で直接受付で、予約制ではありません。流れは3つです。

- 受付で住所・氏名を記入し、番号の入った見学証を受け取る
- 番号を呼ばれたら、王塚古墳の説明を聞く
- 観察室で、ガラス越しに石室の壁画を見学する
王塚古墳は壁画を守るため、公開は春(4月)と秋(10月)の年2回だけです。2026年の春の特別公開は中止になり、今回の秋は「再開」と銘打った公開になります。壁画を照らす照明を増設してLED化し、石室を支える柱も新しくなったと、公式のチラシに書かれています。王塚装飾古墳館は8月25日に再開館しています。王塚古墳特別公開(王塚装飾古墳館 公式)/桂川町のお知らせ
石室の中はなぜこんなに派手なのか。分かっていることと、分かっていないこと
王塚古墳は、六世紀前半に造られたと考えられる前方後円墳です。昭和9年(1934年)9月30日、農地の復旧に使う土を採る工事中に、工夫のツルハシが石室に穴を開けて見つかりました。壁画は、前室の両側壁を除く石室のほぼ全面に、赤・黄・緑・黒・白・灰の6色で描かれていて、色数は国内で最多とされています。絵の具は主に粘土が使われ、かなり厚く塗られていると、館の解説にあります。装飾と文様(王塚装飾古墳館 公式)
では、なぜここまで飾ったのか。福岡県の広報誌「グラフふくおか」は、文様には被葬者を安らかに黄泉の国へいざない、邪悪なものから守る意味が込められている、と説明しています。ただ、文様ごとの意味は説が分かれ、はっきり分かっていないものがあります。古墳時代は、文字の資料がとても少ない時代です(館の企画展の解説)。グラフふくおか 2017秋号(福岡県)
館と県の説明を、文様ごとに並べます。
- 騎馬:黒馬と赤馬が5頭。手綱・鞍・飾金具まで描かれている。前室の袖石の騎馬は、生前の被葬者を描いたか、悪い霊から守る騎馬と考えられている
- 三角文:最も多く描かれる文様で、石屋形(棺を置く台)の周りに集中する。悪い霊を排除する意味があるとされる
- 珠文:星を表しているといわれる
- 双脚輪状文:意味は不明。貴人にかざす「さしば」説、南海産のスイジガイをかたどった説がある。魔除けの文様とも考えられている
- わらび手文:まじないの図文と考えられる。この文様を持つ古墳は、王塚ほか計7基だけ
館のお知らせでは、この壁画は古代の人々の祈りや世界観を今に伝えるものと紹介されています。王塚古墳からは鞍・輪鐙・杏葉などの馬具が多く出土していて、石室に馬の絵が描かれていることもあり、代表的な出土品とされています。その造りの緻密さ、豪華さは日本でも有数のものとされています。出土品は100点を超え、現存するものはすべて国の重要文化財です。古墳出土品(王塚装飾古墳館 公式)
ガラス越しなのは、壁画を守るため
石室は保存施設で密閉されていて、入口の二重のドアと観察室が、外の空気や温度が直接入らないようにしています。発見後、壁画はカビや大雨の浸水で傷み始め、昭和42年(1967年)以降は一般の見学が禁止されました。現在の保存施設は昭和62年から平成2年にかけての工事で完成したもので、公開は気候の安定した春と秋だけです。保存施設(王塚装飾古墳館 公式)
同じ日に王塚古墳まつり。藍染めや古代衣装の体験、18日は餅まき
王塚古墳まつり2026は、10月17日・18日の10時〜16時、王塚装飾古墳館のお祭り広場で開かれます。体験コーナーの受付は10時〜15時で、材料がなくなり次第終了です。チラシに載っている内容は、古代衣装体験、古代おはじき(絵付け)、藍染め体験、古代のグッドデザイン(17日のみ)、木の実で遊ぼ(18日のみ)です。18日は餅まきがあり、桂川町の特産品などが並ぶ「ふれ愛市」では、弥生猪粥の無料試食もあります(18日のみ)。悪天候の場合は、まつりを中止することがあります。まつりについての問い合わせは、桂川町役場企画財政課(0948-65-1085)で、当日は王塚装飾古墳館(0948-65-2900)です。
桂川駅から徒歩8分。車は役場の無料シャトルバスで
会場の王塚装飾古墳館は福岡県嘉穂郡桂川町寿命376番地。博多駅から福北ゆたか線で約30分、JR桂川駅から徒歩約8分です。福岡市内から車で約1時間、北九州市内から約1時間30分、太宰府から約30分。チラシには「駐車場は早急に満車となります」とあり、桂川町役場(正面玄関前)から王塚装飾古墳館まで、9時〜17時に20分おきで無料シャトルバスが走ります。交通アクセス(王塚装飾古墳館 公式)
王塚装飾古墳館は9時〜16時30分(最終入館16時)、月曜休館。入館料は大人330円、中高生160円、小学生110円で、土曜日は高校生以下が無料です。9月30日から11月1日までは再開記念の企画展「壁画の中の世界 田中千智が描く王塚古墳」があり、展覧会の見学は無料、常設展示は有料です。ご利用案内(王塚装飾古墳館 公式)
出かける前のチェックリスト
- 日にち:17日(土)・18日(日)の2日間。受付時間は9時30分〜16時
- 費用:特別公開の見学は無料。古墳館の常設展示は別に入館料
- 予約:不要。現地で住所・氏名を書いて見学証をもらう
- 見学の形:観察室から、ガラス越しに石室を見る
- 車で行くなら:駐車場は早く埋まるため、桂川町役場から無料シャトルバスを使う
- 最新情報:王塚装飾古墳館(0948-65-2900)の公式ページで確かめる
公式情報確認:2026年10月12日(日本時間)。料金や時間は変更されることがあります。




