福岡県は2026年9月16日、令和8年度の地価調査(基準地価、7月1日時点)の結果を公表しました。県内の対前年平均変動率は全用途で2.8%の上昇で、11年連続のプラスです。上がり幅は前の年(3.7%)より小さくなりました。住宅地は2.1%、商業地は4.0%、工業地は6.4%の上昇です。家を買う・借りる・土地を売る前に知っておきたい数字をまとめました。
上昇は11年連続、上がり幅は2年続けて縮小
調査は県内全60市町村の922地点(林地12地点を含む)で行われました。林地を除いて前年と比べられる906地点のうち、上がった地点は632、横ばいは126、下がった地点は148です。全用途の変動率は令和6年度の5.0%、令和7年度の3.7%、令和8年度の2.8%と、上がり幅が小さくなっています。全国の都道府県の中での順位は全用途で6位(前年5位)でした(福岡県「令和8年度福岡県地価調査」)。

平均価格は選定替や高い地点の値動きの影響を受けやすく、県も地価の動きを示す指標としては適さない場合があると断っています。値動きは変動率で見るのが基本です。
住宅地は2.1%。福岡市は5.5%、上がり方が鈍る
県の概要は、建築費や土地の値段、住宅ローン金利の上昇で、地域によっては戸建てや分譲マンションの売れ行きが鈍り、地価の上昇が減速していると説明しています。そのなかでも福岡市(7.2%→5.5%)、宇美町(7.3%→5.8%)、粕屋町(8.3%→6.6%)、筑前町(8.1%→6.7%)は高い上昇が続いています。
福岡市の区ごとの住宅地の変動率は、早良区6.7%、城南区6.4%、西区6.2%、中央区6.0%、博多区5.2%、南区4.5%、東区3.9%です。住宅地で上がり方がいちばん大きかった地点は早良区次郎丸3丁目で10.7%、次いで中央区梅光園2丁目(10.4%)、東区箱崎3丁目(10.3%)でした。住宅地の最高価格は4年連続で中央区地行3丁目の1㎡715,000円です。
糸島市は住宅地4.3%(前年5.7%)、商業地6.9%(前年10.3%)の上昇です。住宅地の上昇率の上位10地点には、糸島市浦志2丁目(9.5%)と前原東3丁目(9.1%)が入りました。近郊では春日市4.2%、大野城市4.0%、福津市4.5%、那珂川市2.1%が住宅地の変動率です。
商業地は4.0%。天神1丁目は1㎡918万円で10年連続の最高
商業地は、駅から近くマンション用地の需要と競り合う場所を中心に高い上昇が続いていると県は説明しています。福岡市の商業地は8.1%(前年10.2%)で、区ごとでは西区10.3%、早良区10.1%、南区8.4%、博多区8.5%、城南区8.1%、東区7.1%、中央区6.4%です。

商業地の最高価格は中央区天神1丁目の1㎡9,180,000円で、平成29年から10年連続の県内最高です。上昇率がいちばん大きかったのは東区箱崎1丁目の14.6%で、博多区綱場町(14.3%)、中央区高砂2丁目(14.0%)が続きます。粕屋郡の篠栗町・志免町・須恵町・粕屋町・久山町は、店舗や事業所の用地としての需要で高い上昇が続いているとされています。
工業地は6.4%。物流施設の用地が引っぱる
工業地は上がり幅が縮みながらも、物流施設の用地の需要で高い上昇が続いています。新宮町(15.1%)、筑後市(14.8%)、志免町(14.5%)が高く、福岡市は9.5%でした。
下がった場所と、基準地価の見方
住宅地で下がり方が大きかったのは、みやこ町(▲3.0%、▲2.9%)や北九州市小倉北区都1丁目(▲2.7%)、太宰府市北谷(▲2.5%)の地点です。市町村の平均で住宅地が下がったのは、豊前市・八女市・うきは市・東峰村・築上町などでした。
基準地価は県が毎年7月1日時点で調べるもので、国の地価公示(1月1日時点)とあわせて一般の土地取引の目安になります。自分の住む場所に近い地点の価格は、県のページの「基準地価格一覧表」と「地価調査(林地以外)」のPDFで調べられます。家賃の相場の調べ方は福岡の家賃を公的統計で調べる方法にまとめています。
公式情報確認:2026年9月28日(日本時間)。料金・営業時間は変更されることがあります。

