「九州を列車やバスで周遊できるパスがある」と聞いて調べると、まず出てくるのが「All Kyushu Pass」です。ただしこれは訪日外国人旅行者専用のデジタルチケットで、福岡に住んでいる人は買えません。がっかりする必要はなくて、日本に住んでいる人が普通に買える周遊きっぷが3つあります。
鉄道の「旅名人の九州満喫きっぷ」、新幹線・特急にも乗れる「ぐるっと九州きっぷ」、バスとフェリーの「SUNQパス」です。2026年9月時点の公式の値段と条件を並べます。
3つのきっぷを1枚の表に

| きっぷ | 乗れるもの | 使える日数 | 値段(大人) | 買い方 |
|---|---|---|---|---|
| 旅名人の九州満喫きっぷ | 九州の鉄道・軌道15社局の普通・快速列車(自由席)。西鉄の特急・急行も可 | 1日乗り放題×3回分。1人で3日でも、3人で1日でも | 紙 14,000円/デジタル 13,000円 | 紙はJR九州の窓口・指定席券売機、デジタルはmy routeアプリ |
| ぐるっと九州きっぷ | JR九州全線の普通・快速列車(自由席)。特急券を足せば九州新幹線・西九州新幹線・特急も可 | 連続する3日間 | ネット予約 14,300円/窓口 15,800円(こども半額) | JR九州インターネット列車予約、または駅の窓口 |
| SUNQパス | 九州7県+下関の高速バス・路線バスのほぼ全線と一部のフェリー | 3日または4日(デジタル券は期間内の好きな日を選べる) | 全九州3日 12,000円/全九州4日 15,000円/北部九州3日 10,000円/南部九州3日 8,500円 | デジタル券はスマートフォン、紙券は九州のバス事業者窓口 |
旅名人の九州満喫きっぷ:私鉄も地下鉄も市電も乗れる
JR九州だけでなく、西鉄電車、福岡市地下鉄、北九州モノレール、熊本市電、鹿児島市電、肥薩おれんじ鉄道、南阿蘇鉄道など、九州の鉄道・軌道15社局に乗れるのがこのきっぷの強みです。乗れるのは普通・快速列車の普通車自由席で、JR九州の特急や新幹線には乗れません。西鉄については特急・急行も使えます。
「1日乗り放題」が3回分セットになっていて、1人で3日使っても、3人で同じ日に使ってもかまいません。2026年9月1日発売分から値段が変わり、駅で買う紙のきっぷは14,000円、お出かけアプリ「my route」で買うデジタル版は13,000円です。紙は発売から3か月以内に使い切る形で、小児用はありません。デジタル版は購入日を含む7日以内に使い始める必要があり、使い始めてから90日間有効。各1日券は「利用する」を押した日の翌日午前2時まで使えます。西鉄だけは12月31日に使えない点に注意してください。旅名人の九州満喫きっぷ(JR九州)
ぐるっと九州きっぷ:特急券を足せば新幹線にも乗れる
こちらはJR九州全線が対象で、乗れるのは普通・快速列車の普通車自由席、連続する3日間です。旅名人と違うのは、別に特急券を買えば九州新幹線・西九州新幹線・特急列車に乗れること。新幹線「みずほ」や観光列車「36ぷらす3」も対象に含まれます。移動に時間をかけたくない人はこちらです。ただし博多〜小倉間の新幹線と博多南線は使えません。
値段はJR九州インターネット列車予約で買うと14,300円(こども7,150円)、駅の窓口なら15,800円(こども7,900円)。利用開始日の1か月前から発売で、ネットで買った場合は有効開始日の当日までに駅の窓口か指定席券売機で受け取っておく必要があります。受け取らずに乗ると別に乗車券・特急券が必要になります。ぐるっと九州きっぷ(JR九州)
SUNQパス:バスとフェリーで、鉄道の無い町へ
黒川温泉や高千穂のように鉄道では行きにくい場所は、バスのほうが強い。SUNQパスは九州7県と下関の高速バス・一般路線バスのほぼ全線に乗れて、島原〜熊本のフェリーや桜島など一部の船にも使えます。エリアと日数で4種類あり、全九州3日券が12,000円、全九州4日券が15,000円、北部九州(福岡・佐賀・長崎・熊本・大分+下関)3日券が10,000円、南部九州(熊本・宮崎・鹿児島)3日券が8,500円。大人も小児も同じ値段です。
デジタル券は、3日券なら利用開始日から5日間のうち好きな3日を、4日券なら7日間のうち4日を選べます。紙券は連続した日数で、九州のバス事業者の窓口で買います。高速バスは座席予約が必要な路線があるので、乗る前に予約して乗車当日に「確保券」を受け取ります。福岡〜鹿児島の夜行便など、使えない路線もあります。SUNQパスとは(公式)
どれを選ぶか
- のんびり普通列車で、私鉄や市電にも乗りたい → 旅名人の九州満喫きっぷ。3日連続でなくていいのも便利。
- 新幹線・特急で遠くまで行きたい → ぐるっと九州きっぷ。特急券は別なので、乗る本数が多いほど元が取りやすい。
- 温泉地や山あいの町を回りたい → SUNQパス。鉄道と組み合わせるなら北部九州3日券が福岡発には使いやすい。
なお、外国人向けの「All Kyushu Pass」を使った8日間のモデルコースを、福岡の英語メディア Fukuoka Now が日本語でも公開しています。パス自体は買えませんが、行程の組み立て方は参考になります。九州のいいとこ取り!バスや列車、フェリーで巡る8日間モデルコース(Fukuoka Now)
公式情報確認:2026年9月22日(日本時間)。値段・条件は変更されることがあります。





