広島県の子どもの医療費は、県ではなく住んでいる市や町が助成しています。対象の年齢、病院の窓口で払う額、親の所得による制限がそれぞれ違い、県の一覧(2026年4月1日現在)では23市町のうち19市町が高校卒業までを対象にしています。中学校卒業までだった広島市と福山市も、2027年1月の診療分から高校生年代(18歳になった後の最初の3月31日まで)に広げます。
広島市・福山市・呉市・東広島市の4市を中心に、対象年齢・窓口負担・所得制限・申請の期限を比べました。県内23市町の一覧も載せています。
4市の比較:対象年齢・窓口負担・所得制限
呉市・福山市・東広島市は、通院が1医療機関につき1日500円(月4日まで)で、親の所得による制限はありません。広島市は2026年12月の診療分まで所得制限があり、窓口で払う額も親の所得と子どもの人数で変わります。

| 市 | 対象年齢 | 通院の窓口負担 | 所得制限 |
|---|---|---|---|
| 広島市 | 中学生まで(2027年1月〜高校生年代) | 1日500〜1,500円(所得・子の数で違う) | あり(2027年1月に撤廃) |
| 福山市 | 中学生まで(2027年1月〜高校生年代) | 1日500円(月4日まで) | なし |
| 呉市 | 高校生年代まで | 1日500円(月4日まで) | なし |
| 東広島市 | 高校3年生相当まで | 1日500円(月4日まで) | なし |
入院は、広島市が自己負担なし、福山市・呉市・東広島市は1日500円(月14日まで)です。どの市も、健康保険が使えない費用(健診・予防接種・室料差額など)と入院中の食事代は助成の対象外です。
広島市:2027年1月から高校生年代まで、所得制限もなくなる
広島市は2027年1月の診療分から、対象を中学3年生までから高校生年代までに広げ、保護者の所得制限をなくします。今の受給者証を持っている家庭は手続きがいりません。新しく対象になる高校生年代の子と、所得制限で対象外だった家庭は申請がいります。
拡充分の申請は2026年8月3日から9月11日に受け付けましたが、9月11日を過ぎても随時受け付けています。申請は保護者(原則は児童手当を受けている人)のマイナンバーカードを使うマイナポータルの電子申請、郵送、住んでいる区の福祉課か出張所の窓口のどれかです。申請した家庭には、12月下旬に受給者証が届く予定です。
窓口の負担は、保護者の所得が基準額より少ないか多いかで分かれます。基準額未満なら、通院は初診のときだけ1日最大500円(月4日まで)で、再診は負担がありません。基準額以上の第1子・第2子は、未就学児が初診時1日最大1,000円(月2日まで)、小学生以上は初診・再診とも1日最大1,500円(月2日まで)です。高校生年代(2026年12月までは中学生)までの子を数えて3人目以降の子は、所得にかかわらず初診時1日最大500円(月4日まで)になります。入院、院外処方の薬局、訪問看護は自己負担がありません。
所得は世帯の合算ではなく、保護者(生計の中心の人)1人の所得で判定します。扶養親族などが0人なら基準額295万2千円・所得制限額532万円で、1人増えるごとにどちらも38万円ずつ上がります。2026年12月の診療分までは、所得制限額以上の家庭は助成の対象外です。
出生や転入のあとは、受給資格の申請がいります。出生届を出すときに、区の市民課の窓口で申請を受け付けています。手続きの問い合わせ先は、住んでいる区の福祉課です。こども医療費補助制度(広島市)・こども医療費補助制度を拡充します(市民と市政 2026年8月1日号)
福山市:2027年1月から高校生年代まで、1日500円の負担
福山市は2027年1月1日から対象を高校生年代までに広げ、新しく対象になる高校生年代の子の申請書の提出期限は2026年10月16日です。申請書は対象の家庭に2026年9月14日に送っています。期限を過ぎて出すと、受給者証の届くのが遅れます。提出は同封の返信用封筒での郵送か、申請書にある申請番号を使った電子申請です。新しい受給者証は12月中旬に届く予定です。
所得制限は2023年10月1日からありません。窓口では1医療機関につき1日500円(500円未満ならその額)を払い、同じ医療機関で通院は月4日、入院は月14日を超えた分は、その月は無料です。日数は入院と通院、医科と歯科で別に数えます。院外の薬局と、治療用の眼鏡・コルセットなどの装具は無料です。
出生や転入のときは、翌日から数えて14日以内に申請します。遅れると申請した日からの資格になり、さかのぼりません。窓口は市役所のみらい世代育成課と各支所・分室(平日8時30分〜17時15分)で、出生・転入の申請は電子申請もできます。問い合わせはみらい世代育成課(084-928-1070)です。子ども医療費助成事業の概要について(福山市)
呉市:高校生年代まで、所得制限なし
呉市は2023年10月1日から、0歳から18歳になった後の最初の3月31日までの子を対象にし、所得制限をなくしています。窓口では1医療機関につき1日500円を払い、同じ医療機関なら通院は月4日、入院は月14日までです。1か月の負担は、同じ医療機関で通院が最大2,000円、入院が最大7,000円になります。院外処方の薬局と装具代は負担がありません。
出生・転入のあとは、翌日から数えて14日以内に申請すると、出生日・転入日からの資格になります。14日を過ぎると申請した日からです。申請はスマートフォンの「子育てオンライン申請」でもでき、マイナンバーカードが無くても手続きできます。小学生以上の受給者証は更新がなく、18歳になった後の最初の3月31日まで使えます。問い合わせはこども支援課(0823-25-3173)です。こども医療費助成制度(くれ子育てねっと・呉市)
東広島市:2024年10月から高校3年生相当まで
東広島市は2024年10月1日から、通院の対象を中学3年生までから高校3年生相当までに広げ、所得制限をなくしました。負担は通院が1医療機関につき1日500円(月4日まで)、入院が1日500円(月14日まで)で、保険薬局の調剤と補装具(眼鏡など)は負担がありません。子ども自身が社会保険に入っている場合は対象外です。
出生・転入から14日以内に申請し、書類がそろわなくても期限内に申請だけは済ませます。14日を過ぎると申請した日からの資格です。窓口はこども家庭課と各支所・出張所で、出生・転入はオンライン申請もできます。子どもの健康保険の資格情報を自分で出すと受給者証はおおむね3週間後、市の確認を待つとおおむね3か月後に届きます。問い合わせはこども家庭課 子育て総務係(082-420-0941)です。こども医療費支給制度(東広島市)
県内23市町の一覧(2026年4月1日現在)
県がまとめた一覧では、窓口の自己負担がないのは大竹市と神石高原町、所得制限があるのは広島市だけです。
| 市町 | 対象年齢 | 自己負担 | 所得制限 |
|---|---|---|---|
| 広島市 | 中学校卒業まで | あり | あり |
| 呉市 | 高校卒業まで | あり | なし |
| 竹原市 | 高校卒業まで | あり | なし |
| 三原市 | 高校卒業まで | あり | なし |
| 尾道市 | 高校卒業まで | あり | なし |
| 福山市 | 中学校卒業まで | あり | なし |
| 府中市 | 高校卒業まで | あり | なし |
| 三次市 | 高校卒業まで | あり | なし |
| 庄原市 | 高校卒業まで | あり | なし |
| 大竹市 | 高校卒業まで | なし | なし |
| 東広島市 | 高校卒業まで | あり | なし |
| 廿日市市 | 高校卒業まで | あり | なし |
| 安芸高田市 | 高校卒業まで | あり | なし |
| 江田島市 | 高校卒業まで | あり | なし |
| 府中町 | 中学校卒業まで | あり | なし |
| 海田町 | 中学校卒業まで | あり | なし |
| 熊野町 | 高校卒業まで | あり | なし |
| 坂町 | 高校卒業まで | あり | なし |
| 安芸太田町 | 高校卒業まで | あり | なし |
| 北広島町 | 高校卒業まで | あり | なし |
| 大崎上島町 | 高校卒業まで | あり | なし |
| 世羅町 | 高校卒業まで | あり | なし |
| 神石高原町 | 高校卒業まで | なし | なし |
対象年齢は入院・通院とも同じです。この一覧のあと、広島市・福山市に加えて府中町も、2027年1月1日(1月の診療分)から対象を18歳になった後の最初の3月31日までに広げると案内しています。府中町は拡充の対象の家庭に9月25日に案内を送り、2027年1月2日以降に申請すると受け付けた日からの資格になります。乳幼児医療費公費負担制度について(広島県)・府中町子ども医療費助成制度(府中町)
広島で選ぶときの事情
引っ越し先を比べるときや、受診の前に知っておきたい広島県ならではの点です。
- 受給者証が使えるのは県内の医療機関です。県外で受診したときや、受給者証を見せずに払ったときは、あとで住んでいる市に払い戻しを申請します。広島市・福山市・呉市とも同じ扱いです。
- 1日500円・通院は月4日まで・入院は月14日までという負担の形は、福山市・呉市・東広島市で共通です。広島市だけは初診のときに払う形で、再診の負担は所得と子どもの人数で変わります。
- 2026年4月1日現在、中学校卒業までだったのは広島市・福山市・府中町・海田町の4市町です。このうち広島市・福山市・府中町は2027年1月から高校生年代まで広げます。
- 夜や休日に受診を迷ったときは、こどもの救急電話相談(#8000、平日19時〜翌朝8時、土日祝と年末年始は17時〜翌朝8時)と、救急相談センター広島広域都市圏(#7119、24時間)が使えると広島市が案内しています。
受給者証が届くまでの間や、どの制度を使うかの判断は家庭ごとに違います。迷ったときは、住んでいる市町の担当の窓口に問い合わせてください。
よくある質問
院外の薬局で薬をもらうときもお金がかかる?
広島市・福山市・呉市・東広島市とも、院外処方の薬局(保険薬局)での負担はありません。
入院中の食事代は助成される?
4市とも、入院時の食事代は助成の対象外です。健康保険が使えない費用(健診、予防接種、室料差額、おむつ代など)も全額自己負担です。
ひとり親家庭の医療費助成を受けているときは?
広島市・福山市・東広島市は、ひとり親家庭等医療費の助成や生活保護を受けている子を対象外にしています。呉市は、受けている「ひとり親家庭等医療費助成」などの受給者証を使うよう案内しています。
公式情報確認:2026年10月4日(日本時間)。料金・営業時間は変更されることがあります。
