災害が起きたとき、ペットと一緒に避難所まで行くことを「同行避難」といいます。ただし避難所でペットと飼い主が同じ部屋で過ごす「同伴避難」とは違い、避難所の中では人とペットが別の場所で過ごすのが基本です。同行避難のルールと備えるものを整理しました。
福岡市:指定避難所と、ペット同伴者専用避難所
福岡市の指定避難所では、ペットは避難所の敷地内で風雨をしのげる場所に、ケージなどに入れて飼育するのが原則です。他の避難者のペットアレルギーなどを考慮し、避難者が寝泊りする室内での飼育はできません。開設する避難所は災害の状況によって異なるため、ペットを連れての避難を考えている場合は、避難する前に区役所へ相談するよう案内されています。
これとは別に、ペットと同じ場所で過ごせる「ペット同伴者専用避難所」を試行的に設置しています。設置場所は東部動物愛護管理センター(東区蒲田、4世帯まで)と家庭動物啓発センター(西区内浜、6世帯まで)で、1世帯あたりテント1張(約4平方メートル)と駐車場1台分が用意されます。台風接近時など高潮警報が出る可能性があるときは、家庭動物啓発センターは開設されません。受け入れ対象は犬・猫・小動物(ハムスターやうさぎなどの哺乳類、鳥類など)で、ケージやキャリーバッグに入れて管理できることが条件です。ケージに入らない大型犬や、逃げ出すと人に危害を加えるおそれのある動物は対象外です。利用するには、指定避難所が開設された際に専用ダイヤル(080-1370-3009、開設時のみ利用可)へ事前に電話予約します。フードやペットシーツなどの物資、飼い主自身の食料・飲料水は各自で用意します。ペットとの避難について(福岡市)
糸島市:同行避難のルールと受け入れ条件
糸島市は「糸島市ペット同行避難マニュアル」を策定しています。同行避難は避難行動を指すもので、避難所で飼い主とペットが同室で過ごすことは意味しません。避難所では人は屋内、ペットは屋外での避難が基本です。受け入れ条件は、犬の場合は登録済み(一生に一度)と狂犬病予防注射済み(年1回)であること、お座り・待て・アイコンタクトなどの基本的なしつけができること、無駄吠えをしないこと。犬・猫共通の条件として、各種ワクチンを接種済みであること、ケージに慣れていること、フィラリアやノミなどの寄生虫の予防・駆除が済んでいることが挙げられています。ペット用ケージは飼い主が持参し、避難所での食事の提供はありません。マニュアルには、健康福祉センターあごらや前原・深江・可也などのコミュニティセンターごとに、ペットの避難場所(軒下・駐車場・施設内など)と受け入れ条件(ケージ持参か、車内待機か)の一覧も掲載されています。ペット同行避難マニュアル(糸島市)
避難所でのペットの扱い
両市とも、避難所での飼育場所・散歩・トイレは決められた場所だけで行い、排せつ物はビニール袋に入れて持ち帰るか、蓋つきのゴミ箱に入れることが求められます。鳴き声対策として、ケージの周囲を段ボールやタオルで覆う、散歩に連れ出すといった工夫も案内されています。ペット同伴専用避難所・同行避難のどちらでも、避難所でのペットの世話(餌やり、トイレの世話など)は飼い主が責任をもって行い、周りの避難者への配慮が求められます。
備えておくもの
糸島市のマニュアルでは、動物の命や健康に関わるもの(療法食・薬、フードと水5日分〔できれば7日分以上〕、予備の首輪とリード、食器、ガムテープ)、飼い主やペットの情報(連絡先、ペットの写真、ワクチン接種状況やかかりつけ動物病院の情報)、ペット用品(ケージ、ペットシーツや毛布、排せつ物の処理用具、トイレ用品、タオル、ブラシ)を備蓄品の例として挙げています。同行避難する際は、リードを付けて首輪の緩みを確認し、小型犬はキャリーバッグやケージに入れ、犬鑑札・狂犬病予防注射済票・迷子札を装着した状態で避難します。
犬の登録や狂犬病予防注射の手続きはこちらの記事にまとめています。
公式情報確認:2026年9月23日(日本時間)。内容は変更されることがあります。

